♬ ~初めての言葉~ ♬   テープ起こしで出会う言葉たち

テープ起こしの仕事をしていると、さまざまな言葉に出会います。知らない言葉、聞き取れない言葉、聞き間違った言葉。印象に残る言葉を折々集めてみたブログです。

2016-09-07から1日間の記事一覧

【業績構造】か【行政機構図】か

テープ起こしをしていて、耳から聞くだけでは危険なフレーズに出会いました。 そのまま引用するわけにはいかないので、作文します。 かつて官僚だった方に、研究者が質問事項を事前に送り、現役当時の仕事ぶり、仕事内容等について系統的にあれこれ質問して…

【でっこみひっこみ】

建築の世界のジャーゴン的な言い方のようです。先日初めて聞きました。ふざけているのか、言い間違えをそのままにしているだけかと思いましたが、何度も連発されたので、少なくとも話し手は意図して使っているのだ、とわかって二度びっくりしました。 意味は…

【蝶々トンボも鳥のうち】

【輜重輸卒が兵隊ならば 蝶々トンボも鳥のうち 焼いた魚が泳ぎだし 絵に描くダルマにゃ手足出て 電信柱に花が咲く】 長いですねー。(笑い) なんじゃ、こりゃ? という感じでしょうか? 実際の会話ではどんなふうに出てくるかというと…… (オーラルヒストリ…

【月旦(げったん)・月旦評】

「月旦」は本来、毎月朔(ついたち)の意味です。 私が実際に接したのは、「人物評」の意味で使われている例のみです。その場合は「月旦」=「月旦評」=「人物月旦」 「評」がついてもつかなくても、同じ意味で使われています。 調べてみると、故事成語なの…

【コメ法/非コメ法】

文字を見ずにこんな言葉を聞いたら、外国人はおろか、日本人でも〝はてな〟ですよね。 「こめほう」 「ひこめほう」 ジャーゴン(業界用語)というのは、かくも奇なるものであります。もちろんこの単語が、何の脈絡もなく突如として人の口にのぼることはあり…

【きっしょ(吉書)】

「これをきっしょにやってみることにしました。」 文章で読めば、意味はすんなりわかりますね。 「これを機会に」「これをきっかけに」というニュアンスでしょう。 しかし、初めて聞いたとき、「これを きっしょに やってみることに しました」というふうに…

【(流れに)棹さす】

最も有名だと思われる使用例はこちら。 「山路を登りながら、こう考えた。 智に働けば角が立つ。情に棹さおさせば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 夏目漱石の『草枕』の冒頭。鴨長明の『方丈記』同様、ものすごく印象深い一節…

【アドホック(ad hoc)】

この言葉に初めて接したのは10代後半だったと思う。新宿紀伊國屋書店本店の裏側にある、紀伊國屋アドホックを知ったときだった。当時も英和辞典を引いた記憶がある。そして、「裏庭の」とか「予備の」とかいうニュアンスの言葉だというふうに記憶した。つ…

【マル政】

率直に言って、「上品な言葉ですね~」とは言えない印象があります。ちょっとした業界用語でしょうか、隠語っぽいニュアンスもありますし、だいいち一般人は使いませんよね。「マル政案件」とか「マル政銘柄」というふうに使われるようです。 意味するところ…

【猟官運動】(りょうかんうんどう)

「猟官運動」の前に、【猟官制】(spoils system りょうかんせい)についてチェックしてみた。ウィキペディアにも載っている。そのまま拝借。 公職の任命を政治的背景に基づいて行うこと。特に政党政治が発展した19世紀のアメリカやイギリスなどで盛んに行わ…

【りんせい】 【ひんせい】

またまた音だけでは、とっさに思い浮かばない言葉をご紹介。 お役人用語なので、もちろんご存じの方もあるとは思いますが。 漢字でどう書くかというと 稟請 です。 文字を見れば、ああ、稟議の「稟(りん)」に「請求」の「請(せい)」だなとわかります。 …