♬ ~初めての言葉~ ♬   テープ起こしで出会う言葉たち

テープ起こしの仕事をしていると、さまざまな言葉に出会います。知らない言葉、聞き取れない言葉、聞き間違った言葉。印象に残る言葉を折々集めてみたブログです。

霞が関

【コメ法/非コメ法】

文字を見ずにこんな言葉を聞いたら、外国人はおろか、日本人でも〝はてな〟ですよね。 「こめほう」 「ひこめほう」 ジャーゴン(業界用語)というのは、かくも奇なるものであります。もちろんこの単語が、何の脈絡もなく突如として人の口にのぼることはあり…

【アドホック(ad hoc)】

この言葉に初めて接したのは10代後半だったと思う。新宿紀伊國屋書店本店の裏側にある、紀伊國屋アドホックを知ったときだった。当時も英和辞典を引いた記憶がある。そして、「裏庭の」とか「予備の」とかいうニュアンスの言葉だというふうに記憶した。つ…

【マル政】

率直に言って、「上品な言葉ですね~」とは言えない印象があります。ちょっとした業界用語でしょうか、隠語っぽいニュアンスもありますし、だいいち一般人は使いませんよね。「マル政案件」とか「マル政銘柄」というふうに使われるようです。 意味するところ…

【りんせい】 【ひんせい】

またまた音だけでは、とっさに思い浮かばない言葉をご紹介。 お役人用語なので、もちろんご存じの方もあるとは思いますが。 漢字でどう書くかというと 稟請 です。 文字を見れば、ああ、稟議の「稟(りん)」に「請求」の「請(せい)」だなとわかります。 …

【寝る】

国会シリーズです。国会は与野党の対決の場でもあります。法案を通すか通さないか、最終的には採決をするわけですが、そこに至るまでに戦いがあります。国会審議の場で見えるのは、さまざなま調整や駆け引きが終わったあとの姿であり、ほとんどはその前の段…

【デマケ】

霞が関ジャーゴンです。その他のところで使われるケースがあるのかどうかわかりませんが、霞が関ではごく普通に使われます。霞が関ジャーゴンって英語発のものがわりあい多くて、外の人間としては鼻白むものも結構あるのですが……。 デマケは、【デマケーショ…

【ほしつ(補室)】

音が聞き取れた場合は、例によって辞書を引いてみます。 保湿 あ、一つしか出てきません。 ここでご紹介しようと思っている「ほしつ」は、永田町・霞が関方面の略語です。 補室 = 内閣官房副長官補室内閣官房にある組織の一つです。内閣官房副長官ではなく…

【一丁目一番地】

「最も重視すべき事柄」の意味で形容詞的に使われます。 仕事のなかで圧倒的に多く聞くフレーズが「一丁目一番地の政策」です。優先順位が最も高く、とにかく最優先で実現すべき政策、というニュアンスですね。 政治、行政の分野では普通に使われる表現です…

【振り付ける】

これも霞が関用語です。もちろん、演劇やバレエなどの「振付」と意味は同じ。では、誰が振付師で誰が演じ手・踊り手かといえば、振付師=官僚、演じ手・踊り手=政治家ということになります。国会議員(特に閣僚)が審議会や国会で読み上げる文章を作文する…

【原課・原局(げんか・げんきょく)】

まさに霞が関用語です。 「【げんか】の課長は、そのような会議には陪席しているものなのでしょうか」 といった感じでさらりと話されたら、霞が関用語という印象はまったく抱かないかもしれません。 「げんか」の「か」が「課」であることはおそらくわかるで…