♬ ~初めての言葉~ ♬   テープ起こしで出会う言葉たち

テープ起こしの仕事をしていると、さまざまな言葉に出会います。知らない言葉、聞き取れない言葉、聞き間違った言葉。印象に残る言葉を折々集めてみたブログです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

【しょうにあたる】

「しょうにあたる」で検索してみると、いきなり「衝に当たる」だけが出てきます。 テープ起こしをしていて正確に聞き取れたのであれば、この表現を知らなかったとしても一発で確認ができます。聞こえなかった場合、どうでしょうね。 「しょにあたる」「しょ…

【かくぎせいぎ】【かくぎふぎ】

日本語は難しいと感じるのは、一目見れば意味がわかるのに、聞いただけではわからない言葉に出会ったときです。日本語を母語としない人が日本語を学ぶ場合、「読み書き」を主眼とするのか、「会話」を主眼とするのか、それによってアプローチがまったく変わ…

【担務(たんむ)】

意味は読んで字の如し、「組織において担当する職務の範囲、任務」といったことですね。この単語を「初めての言葉」として掲げるのは何故かといいますと、テープ起こしをするうえで大変聞き取りづらい単語だからです。「ターム」「タブー」「たむ」「たんぶ…

【プロボノ(pro bono)】

専門家がスキル・知識を活かして社会貢献する活動のことを、プロボノ活動といいます。そういう活動をしている専門家をプロボノと呼ぶこともあるようですが、使い方はボランティアと似たような感じでしょうか。「ボランティア活動」、「ボランティア団体」と…

【寝る】

国会シリーズです。国会は与野党の対決の場でもあります。法案を通すか通さないか、最終的には採決をするわけですが、そこに至るまでに戦いがあります。国会審議の場で見えるのは、さまざなま調整や駆け引きが終わったあとの姿であり、ほとんどはその前の段…

【ふしん】

まずは辞書を引いてみましょうか。同音異義語が多数ありますねー。 不振 不審 不信 腐心 普請 浮心 負薪 今回の【ふしん】は、例えばこんな感じで出てきます。(作文しています)--------------------- A この案件は、大臣時代、どなたと最もよく相談されま…

【デマケ】

霞が関ジャーゴンです。その他のところで使われるケースがあるのかどうかわかりませんが、霞が関ではごく普通に使われます。霞が関ジャーゴンって英語発のものがわりあい多くて、外の人間としては鼻白むものも結構あるのですが……。 デマケは、【デマケーショ…

【ほしつ(補室)】

音が聞き取れた場合は、例によって辞書を引いてみます。 保湿 あ、一つしか出てきません。 ここでご紹介しようと思っている「ほしつ」は、永田町・霞が関方面の略語です。 補室 = 内閣官房副長官補室内閣官房にある組織の一つです。内閣官房副長官ではなく…

【つるす】

このシリーズで「動詞」は珍しいです。今回ご紹介する「つるす」は、国会用語です。国会とは、言うまでもなく国の立法機関(審議・議決を経て法律を制定する議会)のこと。非常にざっくり言うと、国会でなされているほとんどのことが、ひたすら法律の制定で…

【一丁目一番地】

「最も重視すべき事柄」の意味で形容詞的に使われます。 仕事のなかで圧倒的に多く聞くフレーズが「一丁目一番地の政策」です。優先順位が最も高く、とにかく最優先で実現すべき政策、というニュアンスですね。 政治、行政の分野では普通に使われる表現です…

【振り付ける】

これも霞が関用語です。もちろん、演劇やバレエなどの「振付」と意味は同じ。では、誰が振付師で誰が演じ手・踊り手かといえば、振付師=官僚、演じ手・踊り手=政治家ということになります。国会議員(特に閣僚)が審議会や国会で読み上げる文章を作文する…

【原課・原局(げんか・げんきょく)】

まさに霞が関用語です。 「【げんか】の課長は、そのような会議には陪席しているものなのでしょうか」 といった感じでさらりと話されたら、霞が関用語という印象はまったく抱かないかもしれません。 「げんか」の「か」が「課」であることはおそらくわかるで…